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第 2 回
【玄関・扉】
玄関は、住まいの中で最も利用頻度が高い場所で、街と住まいを繋ぐものであり、その住まいの顔となる場所です。普段何気なく行き来している玄関ですが、外と室内を結ぶ機能・役割を理解することで、より快適に計画・活用することが出来ます。今回は、名称、仕様、機能などについて、由来を含めてご紹介します。
●玄関の由来
玄関は住宅・建物の出入口を指しますが、玄関の名前の由来はどこから来たのでしょう。
遡ること鎌倉時代、禅宗寺院の入口に用いられたのが始まりで、「玄関」とは、「玄妙(奥が深い)な仏道に入る関門」を意味し、これが玄関と呼ぶようになった始まりだそうです。玄関は階級の高い方への接客用の出入口として使われ、一般の住宅へは明治以降普及し始めたといわれております。
●玄関の部位
- 土間:
- 「屋内の土の床」を意味したのが土間でした。現在は履物で踏み込める床の総称として使われています。玄関土間の仕上げは、赤土、砂利に石灰、苦汁(にがり)、水を加えて練り硬化させた「三和土」(たたき)や、自然石乱張り(らんばり)、碁盤敷き(ごばんしき)、黒平瓦四半敷き(くろひらがわらしはんしき)、タイル張りなどがあります。
- 沓脱ぎ石(くつぬぎいし):
- 玄関の土間や、庭から室内に上がる際、履物を脱ぐ石の台のことをいいます。
- 式台(しきだい):
- 玄関の土間とホールの段差が大きい場合、その中間の高さに設けられる台のことをいいます。本来は書院造りにて、「お客様の送迎の挨拶をする所」を色代(しきだい)と呼び、これが式台と呼ばれるようになりました。
- 上がり框(あがりかまち):
- 上がり框は、上がり口の床の段差に設ける見切り材をいいます。
玄関の上がり口は、土間床との段差がついていて、靴を着脱するときの腰掛け代わりに使われていました。
今ではあまり段差がなくなってきましたが、段差の高い方の床に取りつける横木を上がり框といいます。ケヤキなどの木目の美しい材料が使われます。
- とりつぎと玄関ホール:
- 玄関で靴を脱ぎ床に上がったところを言います。現在では玄関ホールと呼ばれていますが、その昔は、来客の用件をその家の使用人が主人に取り次ぐ場所であるため、取次ぎ(とりつぎ)寄付き(よりつき)などと呼ばれていました。
●玄関の扉の種類
- 玄関の扉(洋風)
- 開き扉:
- 竪框(たてがまち)に取りつけた丁番などを軸にし回転させる建具。
開き扉は1枚だけのものを「片開きドア」、2枚組み合わせたものは「両開きドア」、2枚の扉に大小があるものは「親子ドア」といいます。
- 玄関の扉(和風)
- 引き戸:
- 水平方向に動かすことで開閉する建具。片引き戸、両引き戸、引き込み戸、引き違い戸などの種類があります。
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●玄関扉の機能
最近の扉は、採光・通風を考慮し室内の快適性を高めるものから、防犯・防火等の「安心・安全」に配慮したものまで様々なものがあります。
- 防犯性能を高めたドア:
- ガラス破り、ピッキング、ドア錠破り等から守るため鍵に工夫を凝らしたものや、カメラ付きのインターフォンが付いたもの等があります。
ドアそのものではありませんが、人が近づいたことを感知し、玄関廻りの照明が点灯するものもあります。
- 火災安全性能を高めたドア:
- 火事の際に延焼を防止する働きをする建具を一般的に防火戸と呼びます。
また防火戸には、火災の拡大を防止する目的から防火区画に用いられる甲種防火戸と、隣接する建物からの延焼を防ぐために、外部の開口部などに用いられる乙種防火戸の2種類があります。
防火戸の素材は鋼製またはアルミ製のものが多く、ガラスは金網をクロス状・並行状に入れ込んだ網入りガラス、耐熱強化ガラスなどが使用されています。
- バリアフリーに配慮したドア:
- 段差が少なく間口が広いバリアフリーに配慮したもの。
またプッシュブルハンドル等、扉の開閉が軽くお年寄りにも負担にならないよう工夫されたものがあります。
- 断熱性を高めたドア:
- 断熱ガラスや、気密パッキン等を使用することで、暖かい空気が外部へ逃げたり、冷たい空気が内部へ入ることを防ぐように配慮されたものがあります。
●玄関収納
玄関収納と聞きますと、下駄箱を連想しがちですが、現在その機能は、はるかに多様化しております。
履物や傘だけでなく、スキーやゴルフバッグなどのスポーツ・レジャー用品、また普段使用しない季節のものを収納するもの等、大型化かつ多目的化したものが多くなっています。また、回転式の履物収納棚を設け、収納力をアップさせたものや、外見上収納のように見せない工夫がなされたものなど様々なものがあります。 |
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