毎週、様々なテーマでお送りする、
Housing Column。
第 47 回
歳時記のある暮らし (3)
フラワー&空間コーディネーター
浜 裕子

 新緑のまぶしい季節、光を放つ季節です。5月は、皐月 (さつき) とも呼ばれますが、「皐」という漢字は、白い光を放出する様子を表わしたものだとか。4月の年度始めのせわしさもひと段落し、気分は、旅行や友人を招いてガーデンパーティーやホームパーティーなど楽しいプランに心が踊りますね。パーティーやおもてなしにぜひ季節の年中行事もとりいれて、テーマ性のある演出をこころがけるとよりゲストの心に残るものになります。
 さて今回は、5月の新緑の季節にテーマにしやすい歳時記についてご紹介いたしましょう。

●八十八夜


 八十八夜とは、暦の雑節 (ざっせつ/二十四節気以外の節の日) のひとつで、立春から数えて88日目をいいます。新暦では、5月2日、3日ごろで春から夏に移る節目の日です。「夏も近づく八十八夜・・・」という唱歌は有名ですが、お茶の産地では茶摘の最盛期です。昔からこの日に摘んだお茶は味がよく、八十八夜のお茶を飲むと長生きするとの言い伝えがあります。緑茶は、邪気を祓い (はらい) 体を清める働きがあり、ビタミンCが豊富です。現在では4月ごろから新茶が出回り始めますので、お好きなお菓子とともにティーパーティーはいかがでしょうか? 実は和菓子が1年でもっとも美味しく感じられるのは、新茶の時期といわれているようです。

●端午の節句

 端午とは本来は月の初めの午の日のことです。午の音が五に通じることから五の重なる5月5日を端午の節句にしたのがはじまりのようです。古来中国では、5月は物忌みの月とされ、野に出て薬草を摘んだり、菖蒲酒を飲んだりしてけがれを清める風習がありました。日本では、田植えの前に菖蒲やよもぎをひさしに挿して邪気をはらい、若い女の子は家にこもって身を清める「さつき忌み」の行事があり、この二つの行事が合わさって端午の節句に。 もともとは、女の子の行事だったのですが、武家社会になった鎌倉時代以降、この日につきものの「菖蒲」が「尚武 (武事、軍事を重んじる)」に通じることから男子の節句となり武具を飾ったり立身出世を願って「こいのぼり」をたてるようになったのです。
 病気や災厄を祓うために、菖蒲を浮かべたお風呂に入ったり、ちまきや柏餅を食べる習慣もあります。現代では男女を問わず、子供の成長と幸福を願う子供の日でもあります。
 
 4月下旬から5月5日まで、晴海トリトンスクエア、グランドロビーにて端午の節句をテーマにテーブルコーディネートの展示をいたします。鯉のぼりや武者人形がなくても、ちょっとした工夫で、充分に季節の演出が楽しめますので、ぜひお出かけいただき、ご家庭でできる「歳時記のある暮らし」のヒントをお土産にお持ち帰りいただけたらと思っております。

●母の日

 5月第2日曜日
 母の日は、アメリカのフィラデルフィアに住むアンナ・M・ジャービスという女性の母への深い愛情から生まれた日で、母へ感謝する日をつくろうという運動が次第に、カリフォルニア、ウエストバージニア・ワシントンへと広がり、1914年議会の決議によって5月の第2日曜日が母の日と定められました。日本では、教会の働きかけなどによって広まり、昭和24年ごろから行事として一般に定着するようになりました。この日だけはお花をお母様に贈る方も多いのでは?
 カーネーションが一般的ですが、5月の季節の花であるバラや、アジサイ、カラーもおすすめです。感謝の気持ちをメッセージに託して贈りましょう。

写真をクリックすると拡大して解説文章が表示されます。
 5月10日から13日、晴海トリトンスクエア J ホームスタイル、晴海デザインセンター4Fフォーラムにて「緑風に薫る集いへの誘い」と題したテーブルコーディネートエキシビションと体験型セミナー&パーティーを開催いたします。母の日に贈るフラワーアレンジメント講座他、暮らしを彩るセミナーを毎日異なる趣向で皆様とのご縁をお待ちしております。
 
 次回はホームパーティーの開き方、パーティーマナー、簡単にできる素敵な演出方法などについてお話いたします。

フラワー&空間コーディネーター
英語、日本語講師を経て、フラワー・インテリア・テーブルコーディネートをはじめ旅館・ホテル・レストラン等での空間演出及び社員教育、パーティー、イベント、広告等の企画、演出を手掛けている。商品企画、地場産業活性化にも意欲を燃やし、ショッププロデュース、店舗リノベーション企画を手掛ける。和と洋の融合、精神性の高いデザインをテーマにライススタイル提案に取り組む。大学、各種専門学校、キャリアスクールの講師、講演等行う。花のある暮らし、生活空間をアートすることをコンセプトに「花生活空間」主宰。幸商事株式会社代表取締役。共著に「テーブルコーディネーターの仕事」(優しい食卓出版部)「フラワー&テーブルコーディネーター養成講座」開催。
月刊「フローリスト」にて「花のテーブルコーディネートレッスン」連載中
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