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Housing Column ハウジングコラム

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第 57 回
歳時記のある暮らし (4)
~深まる秋の年中行事を素敵に演出~
フラワー&空間コーディネーター
浜 裕子

 秋の自然の実りが食卓に上る季節になりました。今年の夏は、酷暑でしたけれど、夏の日差しをたっぷりと浴びて、今年の収穫物は一段とおいしいそうです。旬の味覚が潤沢なこの季節は、食欲の秋ともいわれるのがうなづけます。各地で行われる秋祭りも本来は、農作物 (主に米) の収穫を祝う祭りです。街の木々もほのかに色づき始め、深まる秋を実感します。
秋の年中行事で、日本人の美意識、自然観を最大に刺激するといっても過言ではない風流な行事、お月見 (今年の十三夜は10月23日) のあとは、ハロウィン、紅葉狩り、収穫祭、ボジョレー・ヌーボ解禁など楽しい行事が盛りだくさんです。現代の生活にそれらを上手にとりいれて、歳時記のある暮らしを楽しみたいものです。そこで、簡単・素敵に演出できるポイントをいくつかご紹介いたしましょう。
写真をクリックすると拡大して解説文章が表示されます。

●ハロウィン

 ハロウィンは、ローマカトリックの諸聖人の祝日、万聖節 (11月1日) の前夜祭です。この日は古代のケルト人の暦では、1年の終わりの日、大晦日にあたり、先祖の霊が帰ってくる日で、また魔女やお化けもこの世にやってきて人々にいたずらをすると言い伝えられてきました。魔女やお化けに扮して「Trick or Treat (何かくれないといたずらするよ)」とパレードをするのは、このケルト人の言い伝えからです。カボチャちょうちん (JACK O' LANTERN) も本来は先祖の魂が迷わずに帰ってくるようにと焚くものです。ハロウィンが過ぎたら緯度の高い国では、いよいよ冬の始まりです。
 日本のお盆のような意味あいもある行事ですが、現代では、楽しいお祭りとして定着しています。シンボルカラーは、オレンジと黒です。ハロウィンでは欠かせないのは、カボチャです。今では街の花屋さんでも各種オーナメント用のカボチャを入手できます。

●ハロウィンホームパーティー

 親子で楽しむホームパーティーはいかかでしょうか? それぞれの家庭から一品ずつ持ち寄りのポートラックパーティーであれば、気楽に開催できますね。コスチューム (仮装パーティー) やホームデコレーションをシンボルカラーのオレンジ、黒を基本にすると雰囲気がでます。
ポイント1
子供中心のパーティーであれば、彩度の高いオレンジで明るく楽しくなるように演出します。かわいく、ポップな感じで飾り付けをします。
大人のお集まりなら色を抑えて、濁色でハードにまとめるとぐっと大人らしい演出ができます。黒、紫を基調にオレンジは、アクセントカラーとして使います。
ポイント2
お料理は、テーマ性を感じるかぼちゃ料理も一品にいれて。
パンプキンパイ、パンプキンスープ、パンプキンプディングなど (全部手作りは大変なので、上手にデリやケータリングを利用して、むしろ盛り付けに工夫をしましょう)。美味しさは視覚からも伝わります。
●紅葉狩り (10月下旬~12月上旬)

 紅葉は、日本の秋には欠かせない風流なものです。紅葉を鑑賞する紅葉狩りのルーツは、奈良時代です。万葉集の時代は、もみじといえば、黄葉を指しましたが、平安時代から赤いカエデがもてはやされ、源氏物語にもかくも風雅な紅葉狩りのシーンのくだりがあります。
 美しい紅葉の下で、自然の美しさ、移ろいを愛でながらしっとり宴を催せたら最高の贅沢ですね。週末に紅葉を求めてドライブができたらいいのですが、都会にもいいスポットがあります。晴海トリトンスクエアの植栽も色づき始めました。厚手のジャケットを着て、テラス席で読書をしながら一人、秋の風情を満喫する時間の過ごし方、皆でお弁当を広げてワイワイ楽しむのも素敵です。
ポイント1
トリトンのテラス席などカジュアルな野外席では、普段使いのテーブルクロスを1枚持参するだけで、ムードが増します。
ポイント2
日本には、見立ての文化があります。お庭がなくても、サイドボードやテーブルに紅葉の葉をあしらったり、紅葉のお菓子をいただくことで、精神的に秋を感じることができます。
●ボジョレー・ヌーボ解禁

 フランス、ワイン作りの盛んなボジョレー地方のなかで、「ボジョレー」、「ボジョレーヴィラージュ」という銘柄の新酒だけ、ボジョレー・ヌーボと呼ばれますが、毎年11月の第3木曜日が解禁です。国産の新酒のワインも出回る時期です。
 新酒をテーマに、集まるキッカケをつくってもいいですね。口当たりがよく、軽めなので、いろいろな銘柄を持ち寄って、適飲の程度で飲み比べをしながら夜長の秋を楽しむのもいいものです。
ポイント1
秋の食卓には、暖色の彩りを加えましょう。それはお皿や、お料理、お花で彩りを出せます。
ポイント2
余ったワインは翌日ホットワインにしたり、季節の果物をワインとシロップで煮込んでコンポートにしたり違った楽しみ方があります。
番外編
お刺身のお醤油に数滴赤ワインを垂らしていただいてもけっこういけます
 秋が深まるにつれ,街の風景も少しずつ変わり、季節の移ろいを肌で実感できる素敵な季節です。日々の暮らしのなかで、けして無理のないところで“歳時記のある暮らし”を自分流にアレンジしてみてはいかがでしょうか? 11月第4木曜日の感謝祭(THANKS GIVEING DAY)が終わるといよいよクリスマスシーズン到来です。次回は、クリスマスシーズンの楽しみ方、ホームデコレーションについてお話しします。

フラワー&空間コーディネーター
英語、日本語講師を経て、フラワー・インテリア・テーブルコーディネートをはじめ旅館・ホテル・レストラン等での空間演出及び社員教育、パーティー、イベント、広告等の企画、演出を手掛けている。商品企画、地場産業活性化にも意欲を燃やし、ショッププロデュース、店舗リノベーション企画を手掛ける。和と洋の融合、精神性の高いデザインをテーマにライススタイル提案に取り組む。大学、各種専門学校、キャリアスクールの講師、講演等行う。花のある暮らし、生活空間をアートすることをコンセプトに「花生活空間」主宰。幸商事株式会社代表取締役。共著に「テーブルコーディネーターの仕事」(優しい食卓出版部)「フラワー&テーブルコーディネーター養成講座」開催。
月刊「フローリスト」にて「花のテーブルコーディネートレッスン」連載中
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