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Housing Column ハウジングコラム

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住まいと暮らしのHousing Column
HOUSING COLUMN
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第 74 回

時代の流れとともに

香取 玲子 (ファイナンシャルプランナー)

 今や住宅ローンを取り巻く環境は著しく変化しています。銀行をはじめノンバンクといわれる住宅ローン専門会社などの参入により競争が激化し、休日相談会やインターネット経由での申込・コールセンター等のサービスの拡充、ローン商品の多様化により選択肢が大いに広がっていることは喜ばしいことです。資金相談にお見えになるお客様の中でも沢山の情報を集めて準備される方が本当に多くなりました。

  • 数字がびっしりと書き込まれた家計簿を手に、資金計画をよどみなく話される奥様
  • ライフプラン・収支予想表の作成を全て手計算でされていたご主人
  • パソコン持参でローンを組む前から将来の売却時の損益分岐点をはじかれていた方
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 など、その並々ならぬ熱意には感服するばかりです。
しかしその一方で、夢が先行しすぎている方や家計に全く無頓着な方には、現実を認識していただくために苦言を呈さなければならないこともあります。借入金とは約束された条件の下に発生する利息を付けて必ず返済しなければならないものです。返済総額を見るとその金額の多さに驚かれることと思います。そこでまずは借入金額を見直していただきたいのです。

借入金額を決めるに当たって

借入条件を低金利・最長返済期間で算出していませんか?

 借入当初の金利を低く見積もるほど、また返済期間を長くするほど借入できる金額は多くなります。金利は変動→固定期間選択→全期間固定の順に高くなりますから、選択によっては返済開始後に金利が上昇した場合、返済金額が大幅に増えることにもなりかねません。
 また完済年齢は何歳でしょうか? 年金生活に入ってからもローン返済が続くことは避けたいものです。

年収は税込み?それとも手取り?

 最近「年収は増えているはずなのにもらっている金額は減っている」という声をよく耳にします。これは定率減税の廃止や保険料の増加などにより可処分所得(総収入から税金と社会保険料等をひいたもの)つまり手取り収入が減っているためです。ローン審査では借入時の税込み年収を基準とした年間返済額の割合(返済比率)が対象とされますが、現実に使えるお金は可処分所得ですから、予想以上の返済負担をずっしりと重く感じることになるでしょう。

返済できるお金は継続できますか?

 返済途中で出産・育児により収入が減少したり、教育費がかさむ時期があったりと収支に変動はつき物。ライフプランとよく照らし合わせて予測してみる必要があります。

 金融機関サイドからみた貸出限度額と借入人本人が考える返済可能な借入金額を比べてみましょう。借入金額は、貸してもらえる金額ではなく返済できる金額でなければなりません。

今後の住宅ローンの動向

 かつて日本的経営の柱であったサラリーマンの終身雇用が揺らいでいることや、労働形態が多様化することによって

  • 転職が珍しくなくなり勤続年数の条件を満たさない
  • 自営業者や職場を異動しながらも高収入を得ているIT関連技能者等の増加
  • 長期のローンを組んでも退職金等による一括繰上返済を見込めない

 など従来のローン利用者のモデルケースが当てはまらなくなってきています。したがって金融機関はこれまでの型にはまったローン審査から個々の状況を勘案した総合的な判断をせまられることになるでしょう。
 最近では、大手金融機関の中で自己資金が多いほど優遇金利や保証料無料といった有利な条件で貸出するところも出てきました。これはアメリカのサブプライム問題の影響からか借入人の選別を図っているとも考えられます。

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また、200年住宅*を謳い文句として住宅の寿命を長くすることが推奨され、国の政策の中に盛り込まれていく動きがあります。住宅の資産価値を高めることによって優良住宅に対するローン金利の優遇や超長期の新たなローンの開発、リバースモゲージの利用、中古住宅市場の拡大も期待されます。

*参考:200年住宅

 資金相談には30代を中心として色々な年代の方がおみえになりますが、最近特に消費性向や今後の展望において世代間の違いを感じています。個人差はあるものの20代前半を過ごした時代背景に関係があるような気がします。
 1990年前後のバブルという時期を存分に謳歌したアラフォーといわれている40歳前後の方は生活を楽しむための出資を惜しまず意欲的ですが、当時既に社会人となっていて高 金利の記憶が残っている40代後半の方は今後の金利上昇を心配されます。
 就職氷河期を経験された20代後半から30代前半の方々は、将来についてとてもシビアに見越して高望みはしないようです。
 そして、海外旅行には行かない・車は持たない・消費しない世代といわれている現代の20歳前後の若者に、将来マイホームを持とうという気持ちが芽生えることはあるのでしょうか。

リバースモゲージとは
高齢者が住宅を担保として生活資金等の融資を受け、死亡時に住宅を処分して一括返済する

 最近息子の通う小学校で6年生が考える「未来の家」を目にしたのですが、真摯に取り組む姿勢や視点の鋭さを感じ取りました。また先日の住まいのことフェアで晴海トリトンスクエアに展示されていた、小学生が描いた「200年すめるたのしい家」は感受性の豊かさに驚ろかされました。子供たちにはこの純粋で夢あふれる想いをずっと持ち続けて欲しいものです。

小学6年生が考える「未来の家」
小学6年生が考える「未来の家」

小学6年生が考える「未来の家」

絵画コンクール作品展
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