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第 80 回

不動産購入の契約
~ここだけはチェック!7つのポイント~

越智 研介 (司法書士)

 「今度、新居を購入するのですが、この「売買契約書」知らない用語が多いし、何となく不安なので一度見てもらえませんか?」 法律相談にお越しいただいた方から、このような相談を受けることがよくあります。最近は契約に対する意識も高まってきていると言われるように、事前に専門家などに相談して契約内容をしっかりと確認する方も増えています。しかし、契約内容を十分に理解せず、業者を信頼して、言われるがままに契約書にハンコを押すという方も、いまだに多いと思います。

 そこで、「こんなはずじゃなかった」というような、不測の事態を回避できるよう、今回は土地購入における不動産売買契約を締結する際の注意点を説明したいと思います。

契約前にされる「重要事項説明」とは?

 不動産を購入する際、不動産仲介業者を通じて購入することが多いのが現状ですが、その場合、不動産仲介業者は契約の前に一定の重要事項について説明することを義務付けられています。これを「重要事項説明」といいます。この重要事項説明を売買契約の直前に行うケースがありますが、いきなり専門的なことを説明されても、しっかり理解するのは難しいでしょう。そのため、契約の前にあらかじめ重要事項説明書のコピーをもらい、不明な点は事前に確認しておくことが重要です。
 具体的には、「法令に基づく制限内容」では、希望する建物を建てることが出来るかを確認しましょう。また、最後に記載されている「その他の事項(特記事項)」には都合の悪いことが書かれている場合もあるので、特に確認しておくことが重要です。不動産という重要な財産を購入するのですから、重要事項の内容を納得のうえ、売買契約を締結することが必要です。

不動産売買契約書の重要なチェックポイント

 不動産売買契約書の内容についても、重要事項説明書と同じように、あらかじめ契約書のコピーをもらうなどして、事前に疑問点を確認しておくとよいでしょう。ここでは、これだけは確認しておきたい、重要なチェックポイントを以下にあげます。

1. 売買の目的物の表示

物件の所在・地番・地目などを確認。登記事項証明書(登記簿謄本)と照合して確認。

2. 売買代金および支払い方法・期限

売買代金の支払い期限は無理のないスケジュールになるよう、不動産仲介業者等とよく話し合いましょう。

3. 手付金

当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主は手付金を放棄、売主は手付金の倍額を支払うことによって解約ができる旨の明記。(解約手付)

4. 瑕疵担保責任

引き渡し後、瑕疵(隠れた欠陥)があった場合に、売主の損害賠償責任や修復等の責任に関しての取り決め。責任追及できる期間は、民法上は、原則として瑕疵の存在を知ってから1年以内。しかし、建物の場合「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、基本構造部分の瑕疵担保責任は最低10年間保証が義務付けられています。

5. 危険負担

契約から引き渡しまでの間に、天災などの不可抗力によって購入物件に損害が発生した場合、その責任についての取り決め。通常は売主の負担。

6. 境界確定

境界は、はっきりと確認しておきましょう。境界を確認する前に契約を行う場合でも、契約書には売主が引き渡しまでに境界を明示すると、必ず明記すべきです。「境界確認書」など、書面にしたものを受け取ると良いと思います。境界をあやふやにしたまま引き渡しを受けてしまい、後日、トラブルになるケースも多いので、注意しましょう。

7. ローン特約

一般的には、融資の実行が否認された場合、白紙解除できるとされています。金融機関・ローン利用額・借り入れ条件まで明記しておきましょう。金融機関等が明記されていない場合、金利の高い金融機関であってもローンを組まなければ違約とみなされたり、不利益を受ける場合があります。

 不動産のような高額な財産を購入することは、そう何度もあるわけではありません。だからこそ、自分のペースで契約内容をしっかりチェックして下さい。わからないことは、事前に専門家に相談するくらいの慎重さがあってよいと思います。

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プロフィール

越智 研介 (司法書士)

司法書士
司法書士法人中尾パートナーズ勤務(アソシエイト)
不動産法務全般の他、相続・成年後見・多重債務問題等にも積極的に取り組んでいる。
東京司法書士会では主席相談員として法律相談を担当する。
東京司法書士会員。(社)成年後見センター・リーガルサポート正会員。

中尾パートナーズ

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