- 第 81 回
インテリアは収納計画から始まる
荒井 詩万
まずは収納計画から始めましょう
新しくインテリアを計画する時、「どんなソファにしようかしら」「何色のカーテンを選ぼうかな」と夢が膨らみます。でも、何よりも一番はじめに考えなければいけないのが“ 収納計画 ”です。
まずは、どんなモノがどれだけあるか、その幅・奥行き・高さなど大きさはどのくらいか詳細をまとめてご家族それぞれの持ち物リストをつくってみましょう。その段階で必要なものと不要なものを分けます。
収納できるスペースは限られていますので、納まりきらなければ潔く処分することも大切です。特に新築の場合はいい機会です。生活が始まるとモノが増えていきますので、はじめに持ち物の1.5倍の収納量を確保するのが理想的です。そして、リビング・ダイニング・キッチン・水回りなど…それぞれのスペースでの動作をシュミレーションしながら使うモノを考え、あるべきところにきちんと収納をつくり、どこに何を入れるかを決めていきます。この細やかで適材適所の収納計画によって美しいインテリアが生まれます。
空間をすっきりさせる造作壁面収納
私はコーディネートの依頼をうけた際、いわゆる造り付け収納、「造作壁面収納」をお薦めしています。
既製家具よりコストが高くなる・壁に固定するので部屋の模様替えができないなどのデメリットがありますが、床から天井までの大容量の収納力で空間がすっきりしますし、お掃除が楽という何にも勝るメリットがあります。
造作壁面収納を考える時に大切なのが、“高さ”と“奥行き”、そして“扉の開き”です。“高さ”は、ご家族の使いやすい位置を考え、使用頻度の高いものはかがんだり背伸びしたりしないでさっと取り出せるところに収納できると使いやすいですね。また、“奥行き”はあまり深すぎると奥のモノが取り出しにくくなりますので、ご自分の持ち物リストから最適なサイズを考えましょう。例えば、A4サイズの書類や書籍などの場合なら奥行きは30~35cm位で、浅い方が使いやすいです。
“扉の開き”は、開きタイプか引き出しタイプか… 開きタイプは中が広く使えるので、お子様のおもちゃなどの収納にも最適です。いつもきちんと収納するというのは大変ですから、ぱっとしまえて扉を閉めればすっきり見えるというのがいいですね。引き出しは、中身が一目で見渡せますし、印鑑や文房具・薬・お子様の書類・家計簿・カトラリーなど細々したものを仕切って入れることができるので便利です。
ご自身のライフスタイルや収納するモノから考え、全体のインテリアイメージと合わせて決めていきましょう。
「見せる」と「隠す」収納で豊かな空間に
ただ、大量にモノが入る「隠す」収納だけでは味気ないですよね。
私は造作壁面収納に必ず「見せる」収納のディスプレイスペースをつくりますが、このインテリアの余白部分を残しておくことはとても大切だと思います。
スポット照明を埋め込み、ガラス棚を設置して演出をすることでインテリアの中で視線の集まるフォーカルポイントになります。季節の花や小物・旅の思い出の品・家族写真など様々なものを飾り、ここからご家族や来客との会話が生まれます。今まであまりモノを飾ったことがなかったクライアントが、ディスプレイスペースがあることで生活が楽しくなったとおっしゃっていただけると本当に嬉しいものです。「見せる」と「隠す」のバランスを考えたメリハリのある収納で、豊かなインテリア空間をつくりましょう!
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