 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
第 6 回
【屋根・屋根材】
●「屋根」とは…
住まいの最も高いところにある「屋根」、その役割とはなんでしょうか?
屋根は住まいを覆って、雨や雪を受け止め、日射や風を遮って、暑さ寒さなどの外からうけるさまざまなことから、わたしたちのくらしや住まいを守ってくれるものです。
気候風土などの地域性やデザインなどによって様々な「かたち」や「素材」があります。
今回は、そんな様々な屋根・屋根材について特集します。
|
 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
●屋根の「かたち」
- 切妻(きりづま)屋根
- 本を開いて伏せたような形をしている屋根で、日本の最も代表的な屋根形式の一つです。古代では寄棟屋根より格が上とされ、神社本殿はこの形式に従ったものが多くなっています。
- 片流れ(かたながれ)屋根
- 一方向にだけ傾きのある最もシンプルな屋根です。勾配を確保するため、比較的規模の小さな山荘や付属棟の屋根、物置などに多く見られます。
- 寄棟(よせむね)屋根
- 四方向に勾配で構成され、棟を持つ屋根で、棟が一点に集中するものを方形(ほうぎょう)屋根といいます。
切妻(きりづま)などに比べ雨仕舞いが良いので、日本では古来から用いられています。切妻(きりづま)屋根のような妻側の壁がないため、端正な外観とできますが、小屋裏の換気口を設けにくいという問題点もあります。
- 方形(ほうぎょう)屋根
- 中央の一点を頂点として四方に傾く四つの面で構成する四角錐のような形の屋根をいいます。
- 入母屋(いりもや)屋根
- 上部は切妻(きりづま)屋根の形とし、下部は寄棟(よせむね)屋根のような形とした屋根をいいます。
- ヴォールト屋根
- アーチ型の曲面をもった屋根をいいます。曲面であるために一番高い部分の勾配が小さくなるので、屋根の葺き方や屋根材に制限があります。
- 陸(ろく)屋根
- 水平、または勾配がとても小さい屋根をいいます。ビルやマンションに用いられることが多く、人が歩けるので屋上庭園などに利用できます。木造建築でもできなくはありませんが、雨仕舞いに問題があります。
|
 |
 |
 |
各名称をクリックすると、その屋根のイラストが見られます。 |
 |
【雨仕舞い
(あまじまい)】
雨水が建物の内部に浸入したり漏ったりするのを防ぐこと、または防ぐための施工方法を「雨仕舞い」といいます。
屋根について注意することは、雨漏りへの対応と言えます。特に谷の部分で雨の浸入を防ぐために、屋根板の下に鉄板を敷くなどの工夫が必要となります。 |
|
 |
●屋根の各部位の用語
- けらば
- 切妻屋根の妻側の端部をいいます。端部の軒が短いのを昆虫のケラの羽に例えています。
- 隅棟(隅降り)
- 寄棟、方形、入母屋屋根において出隅の稜線に沿って傾斜する棟をいいます。
- ドーマー(小屋根)
- 付属的な屋根部分を指しており、煙突や屋根裏の窓の背後にできる切妻の屋根などをいいます。また、屋根裏に設けられた窓をドーマーウィンドウといいます。
- 谷
- 屋根面において二つの傾斜がぶつかるところにできる溝形の部分をいいます。
雨仕舞いに特に気をつけなければならない部分です。
- 妻壁
- 切妻、入母屋屋根の両端の三角形の壁面、ヴォールト屋根では半円形または扇形になった妻側の壁面をいいます。
- 流れ
- 屋根の水はけのために傾きをとること、またその形をいいます。
- 軒先
- 外壁より外に出ている屋根の先端部分、または軒全体をいいます。
別の言い方で、「鼻隠し」と言うこともあります。
- 破風
- 切妻、入母屋屋根の妻側にある山形の部分またはその形をつくる板やその付属物をいいます。
- 庇(ひさし) ※廂とも書く
- 窓や出入口、あるいはテラス、ポーチなどの上部に設けられた片流れの屋根状のものをいいます。
直射日光が室内に入るのを防ぐとともに、開口部、壁面などを雨から守る役目もします。
- 棟
- 二つの傾斜した屋根が交わる部分をいいます。
●屋根の勾配について
水平面に対する屋根面の傾斜の度合いを「屋根勾配」といいます。屋根を葺く材料の種類とその葺き方(構法)により標準的な勾配が変わってきます。
また、勾配の表し方には、次の3つがあります。
- 角度勾配
- 傾きの程度を水平面からの角度で表したものです。
- 寸法勾配
- 一尺の水平長さに対する立ち上がり分を寸単位で表したものです。
屋根の勾配に関して使われることが多い表し方です。
【単位】一尺:303mm 一寸:30.3mm
- 分数勾配
- 水平面と屋根面のなす角度を「垂線÷底辺」で表したものです。
|
 |
 |
 |
|
 |
●屋根の材料について
屋根の材料選びのポイントは、工法も含めたうえで屋根材としての基本性能を満たすものか、屋根の形や勾配に適したものか、コストはどうかなどの総合的な配慮が必要です。屋根のかたちはできるだけシンプルなほうが雨仕舞いがよく、谷の多い複雑な屋根ほど雨漏りなどが起きやすいといえます。また、屋根裏部屋がほしい、吹抜けがほしい、屋上菜園をつくりたい、などの住まい方によって求められる屋根の形状もあります。
- 瓦(かわら)
- 古代に寺院建築とともに中国からその製法とともに伝来した屋根材の一つをいいます。
原材料によって、粘土瓦、セメント瓦、金属瓦などに分類されます。
また、形式によって、和瓦、洋瓦に大別され、使われ方や使う場所によって平瓦、桟瓦、けらば瓦、丸瓦、軒瓦、鬼瓦などに分類されます。
多くの等級や名称があります。
- スレート
- もともとは粘板岩などの薄板をいい、天然スレートと呼ばれます。一方、石綿セメント板、無石綿繊維セメント板など、住宅屋根用につくられた人工製品スレートと呼びます。
- 金属板
- 金属屋根は他の材料に比べていろいろなかたちに対応可能であり、重量も軽いことから、建物に対する構造的な負担が少なくてすむという特徴があります。
屋根用の金属板の歴史は、錆びない材料の開発であり、現在、亜鉛めっき鋼板からチタン板まで、コストにあわせて広いバリエーションの中から選ぶことができ、屋根のかたちや勾配に応じて、折板葺き、瓦棒葺き、平板葺きなどさまざまな工法があります。
- アスファルト防水
- フェルトに原油からできるアスファルトを浸透させて加工したアスファルトルーフィングを積層し、防水層を構成する工法をいいます。陸屋根とする場合に多く用いられる工法です。
|
 |
 |
 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |