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Housing Column ハウジングコラム

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第 23 回
【誰かにやさしい、
自分にやさしい、住まいづくり】
-環境共生住宅について-

 今年の夏は大変な暑さでした。毎年最高記録を塗り替え、気温の上昇はとどまるところを知りません。クーラーの効いた室内から一歩外へ出ると茹だるような暑さにまいってしまいます。
 そんな状況を反映してか、この夏、暑さを乗り切る秘策が注目を集めました。ご近所の連携プレーで「打ち水大作戦」を繰り広げる町内会の奮闘ぶりや、屋上に緑を植えてみたところ室内の気温が下がった住まいの実例など、テレビ、新聞で多数取り上げられました。エネルギーに頼らず「知恵」を絞って環境をより良くしようとする動きが紹介され、人と住まいを取り巻く「環境」に関心が高まっているようです。健全で快適な環境あっての快適な住まいです。地球を取り巻く「輪」の一員という視点でどんなことができるのかお話したいと思います。

●まわりの環境に親しむ住まい方

 自然が持つエネルギーははかりしれないものがあります。地域の景観を形作る光や風、水、土、動植物といった自然界の環境の恩恵を、上手に住まいに取り入れる方法をお話します。
外壁屋根緑化してみる。
屋根や外壁に緑を植えることで、目で楽しむだけでなく、ヒートアイランド現象の予防や、冷暖房効果のアップ、空気の浄化、微気候の調整といったことが期待できます。
外壁緑化の方法としては、特に陽の当たる外壁面や窓面などにネットを張り、そこに朝顔などツタ性の植物を這わせることができます。葉っぱが陽に透けて綺麗です。
ビオトープを造ってみる。
ビオトープというと、すぐに池を連想しがちですが、鳥が集まるよう木を植え、庭を造るのもビオトープです。
もともとは、ギリシャ語を語源とする『bio (生き物) + top (住むところ)』という意味の用語で、地理的、気候的にもっとも適した動物と植物がバランスを保って生きていける空間をいいます。言い換えると、人間が生活・活動するところに造られた自然空間です。敷地内に積極的に自然を回復することで、いろいろな植物や小動物が帰ってくることを期待しています。小さな鉢植も小動物の集まる小さな生態系になるなら、それもビオトープといえるのです。
・テラス、バルコニー、縁側を造ってみる。
折角造ったビオトープや壁面の緑も、外部に閉ざした造りの住まいでは楽しみも半減してしまいます。テラス、バルコニー、縁側など風が通り、光があふれる魅力的な場所を造ることで、空間が豊かに拡がり、「外」の心地良さを室内に取り込むことができます。
●地球環境にやさしい住まいづくり

 私たちの住まいは、建てている間も、そして完成した後も常に大量の資源やエネルギーを消費しています。建物のライフサイクルを見据えて、環境に負荷をかけない住まいづくりをする努力が必要です。
リサイクル資源、建材を採用する。
リサイクル建材を積極的に採用することが、天然資源を守ることに繋がります。
ではどんなものがあるのでしょうか?例えば、再利用砕石を原料にした舗装材などがあります。焼成せずに固める製法のため、製造時のエネルギー消費量やCO2排出量が少ないだけでなく、商品を原料として再利用できる循環型建材です。その他、今まで焼却処分されてきた木の樹皮を原料にした断熱材など、リサイクル建材は身近なものになってきました。
また、古い家を取り壊す際に出る廃材、古材を、再利用し「住まいの記憶」として心にとどめるという楽しいリサイクルもあるようです。

・環境に負荷を掛けない材料を採用する。
材料選定には、見栄えやコストばかりに気をとられてしまいますが、その材料がどんな一生を送るのか想像してみてください。材料が造られる過程で大量の二酸化炭素を排出するものや、廃棄する際に有毒なガスを発生させるもの等、知らずに使って、環境に負荷をかけているかもしれません。

・自然エネルギーを取り込む。
自然エネルギーを効果的に利用する方法はいくつかあります。
廃棄物を出さないクリーンエネルギーを造る太陽光発電 (アクティブソーラー)や、太陽に家を暖めてもらうパッシブソーラー、雨水を溜めて散水、洗車などに利用した雨水タンクなどです。
太陽光発電は費用がかかりますが、設置する際に公益法人の助成金だけでなく自治体の助成を受けることができる場合もあるので、お住まいの管轄である役所で確認してみましょう。

・長く住める住まいづくり。
家族の成長や増減によって住みやすい「間取り」は変わります。間取りの変更が可能なことも長く住める住まいの条件です。さまざまな構成の変化に柔軟に対応できる構造に造っておくことで、廃棄する建材を少なくすることができます。
「古くなったら捨てる」という発想ではなく、「住み継ぐ」という発想を持つことも大切です。
 今までお話したようなことを総合して造られた住まいを環境共生住宅といいます。
 住まいづくりを計画するときに、ちょっと考えてみてください。
 バルコニーで花を育てるのも環境共生の第一歩と言えます。
 今日お話した中から一つでもできることを始めてみませんか?
[住まいのナビゲーター 蕚 靖子]
いろいろな緑化
壁面緑化
屋根緑化
ビオトープ
ビオトープにもいろいろな形があります。写真は人口の小さな池のビオトープです。ちょうど木の板が四角く開いている部分が、池です。
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太陽光発電
アクティブソーラー
暖房や給湯機器・設備のエネルギー源として太陽エネルギーを利用したもの。
パッシブソーラー
機械設備を利用せずに、窓の位置や床や壁の材質などの建築的な工夫によって自然エネルギーを直接暖房や冷房に活用するもの。
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