前回は、温熱環境を決める6つの要素と熱の伝わり方についてお話しました。熱の伝わり方を考えながら温熱環境の要素を工夫して組み合わせることで、快適な暮らしをすることができます。 |
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住まいの熱移動はどうなっているの? 住まいは、雨風や気温の変化といった外部環境から、わたしたちを守ってくれますが、夏の厳しい日射や冬の冷たい外気は、どのように住まいに影響を与えているのでしょうか? 図1のように外周部の壁では、室内側の空気の流れによって対流が起こり、同じように外の空気でも対流が起こっています。また、壁の中では伝導によって熱の移動があります。さらに、その壁からの放射熱が室内に伝わるとともに室内の人体や冷暖房機器などからの発熱による放射熱も壁に伝わります。
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窓でも同じような熱移動が起こりますが、ガラスは直射日光が透過するために放射熱が直接室内に移動します。
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それでは、住まい全体ではどうなっているのでしょうか。 図3では主な熱移動を表しています。
もう一つの熱移動 ここまで、伝導、放射、対流という3つの熱移動についてお話してきましたが、住まいをとりまく熱移動にはもう一つ、「蒸発冷却」というものがあります。水分が蒸発するときに気化熱を奪うという熱移動です。わたしたちが汗をかいているときに団扇であおいで汗が乾くとすっと涼しくなるのが一例です。 熱移動を小さくするには?屋根や外壁などを通して入ったり逃げたりする熱の量を減らすためには、屋根や外壁そのものの熱の伝わりやすさを小さくすること、つまり断熱性能を高めることが有効です。一般的には外部に面した部分に熱の伝わりにくい断熱材を取り入れます。前回お話した熱伝導率の小さい材料が効果的な断熱材で、実は「空気」はとても良い断熱材です。ただし、まとまった空気になると対流による熱移動が起こるので断熱効果は小さくなります。
例えば、複層ガラスは、ガラスとガラスの間に乾燥空気を入れて断熱性能を高めたものです。 住まいで発生する熱は? 住まいの中では、いろいろな場所で熱が発生しています。 いかがでしょうか?このように、住まいの中ではいろいろな形で熱が移動して、温熱環境に影響を与えています。基本的な熱の移動の仕組みを理解して、住まいのどこでどのように熱が伝わっているのかがわかると、より快適な住まいづくりや暮らし方にするための工夫ができるようになります。 [住まいのナビゲーター 青木 千枝子] |
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