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住まいと暮らしの専門用語ナットクコラム

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住まいと暮らしの専門用語ナットクコラム 色々な色のはなし
HOUSING COLUMN

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第 111 回

【色々な色のはなし(10)】

 「500色の色えんぴつ」が発売されるニュースを見つけて色数の多さに驚きました。500色もあればより実物に近い色で絵を描くことができますが、この色数を利用して配色の練習に使うこともできますね。色の濃淡や明るさごとに並び替えてもいいですし、2色、3色・・・と色数を増やして好みの組み合わせを見つけるのも楽しいですね。色は毎日見続けることで色の違いを見極める力が養われていくそうです。以前10年程色を扱う会社に勤めていたことがありますが、微妙な違いのある色紙のマンセル値をごく当たり前のように言い当てている上司を私は羨望の眼差しで見ていたものです。色えんぴつと言えば、子供の頃の絵を思い出しませんか?今回のコラムは、色による塗り絵の効果をみなさんにお伝えしたいと思います。

カラー・セラピー

 最近、「○○○セラピー」という言葉をよく耳にしませんか?音楽セラピー、フラワーセラピー、アロマセラピーetc. 日常生活の中でのストレスを解消したり予防したりするものとして使われているようですが、本来の意味を調べてみたら「薬や手術などによらない心理療法や物理療法をいう。」とあり、治療を意味するものでした。

 色による治療「カラーセラピー」もその効果が実証されています。青はリラックス効果があり、不眠症に眠りをもたらします。白い下着を二日間着ただけで風邪が治ったという例もありますが、逆に黒い下着を愛用したらしわが増えて老け込んでしまうこともあるそうです。また、頭痛は緑のハンカチや鉢植えを見ただけで治ることもあるそうです。

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 ここでは病院の中でのお話をしたいと思います。できれば病院へは行きたくないものですよね。人によってはお医者さんと向き合うだけで血圧が上がってしまうそうです。ましてや入院となれば検査や治療、病気への不安や家族と会えない寂しさを抱えることになります。更に病室のベッドで無機質な壁や天井を見続けると憂鬱になります。そんな環境を少しでも和らげようと世界中の病院の壁に塗り絵をするイベント活動しているのが「ホスピタル・アート財団」です。「ホスピタル・アート」とは、医療や福祉施設にただ絵を飾るのではなく、アーティストと患者やその家族、病院スタッフやボランティアが一緒に病院の壁に塗り絵をしながら作品を作り上げていくワークショップです。引きこもりがちな患者さんに変化を与え、色が与えてくれるエネルギーで病気への不安を少しでも和らげ、回復力を高めてもらおうとする試みです。
 私が以前ボランティアとして参加した「ホスピタル・アート」の様子をお話ししたいと思います。場所は日本初の小児専門病院である「国立小児病院」です。古い建物なのでとても暗い感じがしたのですが、それとは対照的に子ども達のカラフルなパジャマが印象的でした。まずアーティストの方が壁に下絵を描いていき、準備が整うと病院から許可をもらった外来患者や入院患者の子供たちがボランティアと一緒に用意されたたくさんの絵具で塗っていきます。仲良しになった入院患者の女の子と一緒におしゃべりをしながら夢中になって塗っていました。キリンやシマウマ、鳥や植物などが鮮やかな色彩で塗られていくと殺風景で冷たい白い壁があたかも自然の空間にいるように生まれ変わっていきました。赤いハート型の葉にみんなでサインを残して、最後はアーティストの方が手を加え絵を完成させて終了です。塗り終えた後は色からエネルギーをもらった感じがしてみんな満足感でいっぱいでした。
 最近では色彩計画を取り入れた病院も増え、この病院も今ではとても明るく色彩豊かに生まれ変わっています。この財団に限らず、今では日本でも多くの方がこのような活動をされています。機会がありましたらみなさんも「ホスピタル・アート」に是非参加してみてください。あなたも癒されますよ!

ホスピタル・アート ホスピタル・アート
ホスピタル・アート ホスピタル・アート
マンセル値
米国の画家であるマンセルが考案。色の表示体系に基づき、色素を色相・明度・彩度で分析し、数値化したもの。
ホスピタル・アート財団
1984年に代表ジョン・ファイト氏が設立した「病院に絵を贈る」財団。米国ジョージア州アトランタに本部を置き、病院や施設などに絵を描いて寄贈するだけではなく、世界中の病院や施設を訪問し、病気と闘っている人達とともに絵を描く活動を通して、慰め、励まし、楽しさや生きる希望を伝え、闘病生活を支援する活動を続けています。

大人の塗り絵

 大きな壁に思いっきり塗り絵をするのはとても気持ちの良いものですが、なかなかチャンスはありません。そこで塗り絵がしてみたいと思った方には、大人気になっている「大人の塗り絵」をお勧めします。書店の一角には植物や風景、名画や曼荼羅などを題材にした塗り絵コーナーがあり、塗り絵教室やコンテストまで行われています。ブームのきっかけは、認知症の予防になるという口コミからのようですが、絵に色を塗るという作業に集中することで精神をリラックスさせる効果があるそうです。また色を選ぶことや指先を使うことで脳の活性化にとても効果的なので、高齢者施設のレクリエーションにも使われているそうです。色は心を表すものだとも言われております。手に取った色は今のあなたの気持ちを表しているかもしれません。そうすることで更にリラックス効果が上がると思います。

子供のお絵かき

 塗り絵をするよりも好きな色でのびのびと「お絵かき」をしたいお子さんもいますよね。でもノートや画用紙にはおさまらないのが現実です。それでは、壁の一部をお絵かきコーナーにしてみてはいかがでしょう?描いたり消したり自由にできることを考えるとホワイトボードのような性質をもったクロスが良いと思います。またクロスの上からペイントできるものもありますので、子供が壁に落書きをするのは一時的なものですから大きくなったらペンキで塗るのもよいでしょう。新築やリフォームの際に依頼先に相談してみてはいかがですか?クロスによっては使えるペンの種類や汚れの落とし方がそれぞれ違うのでよく確認してくださいね。でも、一番簡単なのは壁に大きな模造紙を貼ってしまうこと。小さな子どもなら立ったままで描くこともできますし、成長記録として丸めて記念に残すこともできます。壁材はあまり凹凸がなく、汚れを落とし易いものを選ぶのは言うまでもありません。みんなが集まるリビングの壁に模造紙を貼れるスペースを取っておくと子供だけではなく大人も一緒に楽しめると思います。絵が言葉の代わりをしてくれるそうです。子供は子供なりのストレスを抱えています。ただの落書きに見える絵の中にお子さんの気持ちが表れているかもしれません。お絵かきができる環境を整えることでお子さんとのコミュニケーションづくりに役立ててください。おもちゃ売り場に体や浴室の壁、浴槽などにお絵かきすることができるクレヨン風の「色つき石けん」が売られていました。石けんなので体にお絵かきした後はそのまま体を洗うことができます。また、遊び終わった後はお湯で簡単に洗い流すことができます。汚れを気にせず思いっきり落書きができるこの石けん、ストレス発散に役立ちそうですね。

 人は色からエネルギーをもらって元気になることもできますし、色を使って感情を吐き出すことで元気になることもできます。まずは身近なものを使って色の効果を試してみてはいかがですか?

[住まいのナビゲーター 大谷 みどり]

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