- 第 11 回 ファイナンシャルプランナー:
香取玲子さん[前編]
住まいづくりの資金相談は
早い段階で第三者に
住まいづくりの夢を現実にするために、欠かせないのが資金計画です。夢をあきらめないために、また住宅取得後も健全な家計を維持するために、お金のプロはどのようなアドバイスをしているのでしょうか。ファイナンシャルプランナーの香取玲子さんに伺いました。
夢を「目にみえる形」でシミュレーション
「住まいづくりナビセンター」のファイナンシャルプランナーとして、今まで約200件の建築資金相談にあたってきた香取玲子さん。以前は住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)で、1日50本もの電話相談を受けた経験を持っています。
「公庫の電話相談では、返済が厳しいのでどうしたらいいかといった相談も多かったのですが、こちらではこれから住まいを持ちたいという方の前向きな相談なので、やりがいがあります」
香取さん自身も15年前に家を建てた経験があるので、相談に来るお客様の真剣な気持ちが痛いほどわかるとか。
「住まいづくりナビセンター」の建築資金相談(要予約、無料)は1時間15分。お客様から、どんな計画を持っていて、住まいづくりに対してどのように考えているか、話を聞いて、具体的にパソコン画面でシミュレーションを行っていきます。
「いくらお金を借りて、どういったローンを組み、長い返済期間の間、家計の収支がどうなるかということを、表やグラフにして見ていただきます。そのほか、ライフプラン表も作成します。これは住宅金融支援機構のホームページで公開されているものを使って行うのでお客様ご自身でもできますが、初めての方には入力が少し難しいので、まずは私が解説をしながら一緒にやることで、ご自宅でも簡単にできるようになります」
ベストな資金計画は一人ひとり違うもの
グラフとライフプラン表、それに諸経費。これまで漠然と考えていた“住まいづくりにまつわるお金”が目に見える形で現れた時の、お客様の反応はさまざまです。
「多いのは、会社の同僚など、自分と収入が同じぐらいの身近な人が住宅を購入された例を基準に考えていた方が、結果を見て、なぜ自分は同じにならないのかと言われるケース。でも、資金計画は年齢や家族構成、価値観など、あらゆることが要因になってくるので、個々によってまったく違うのです。まずはそれを知っていただきたいと思います」
特に大きく資金計画を左右するのは子どもの教育費。
「お子さんの年齢と、月々の住宅ローンの支払い金額や借り入れ年数は密接に関係してきますから、今はお子さんがいらっしゃらなくても、何年後には何人いる予定というように、なるべく具体的にプランをお聞きしてシミュレーションするようにしています」
目先の住宅取得のことばかり考えていると、借りられるお金イコール返せるお金と思いがちですが、それでは将来の家計が破綻してしまうこともあります。長いローン返済期間中に起こるさまざまなライフイベントを考慮して、総合的な資金計画を提案できるのはファイナンシャルプランナーならでは。
「今は昔と違って、夫婦に子供二人というモデルプランがあてはまらないケースが増えているので、第三者に個別に相談することが重要になっていると思います。無料の資金相談は住宅メーカーや金融機関、保険会社などでもできますが、特に『住まいづくりナビセンター』は、中立公正の立場で相談をお受けしているので、あくまでお客様の立場に立ったアドバイスを徹底しています」
住まいのナビゲーターとの連携で
家づくりの夢をより具体的に
中立であることと同時に、「住まいづくりナビセンター」の建築資金相談は、住まいのナビゲーターと連携できることが大きな特徴です。
建築資金相談と住まいのナビゲーションはそれぞれ単独で受けることもできますが、ナビゲーションを申し込んだお客様に、まず建築資金相談をすすめることも多いとか。
「ナビゲーターによる住まいづくり相談の前に資金相談を先にしていただくと、お客様がだいたいこれぐらいの予算の中で、こういうことをお考えになっていますということをナビゲーターに伝えることによって、ナビゲーションの方向性を絞り込むことができます。また、ナビゲーションを先に受けてから資金相談に来られるお客様については、住まいづくりについてのご要望などをナビゲーターから伝えてもらうので、資金相談がスムーズになります」
こうした連携プレーの中で、現実と夢のバランスを調整するための方法まで相談できるのが、「住まいづくりナビセンター」の強みです。
「たとえば、資金面で厳しいということがわかった場合、住まいづくりのプランはそのままで予定を数年遅らせ、その間に頭金を作る形に切り替えたり。また、新築にこだわっていた方に少し視点を変えて、ステップアップしていくための第一段階として中古住宅を選択する方法もありますよ、とお伝えすることもあります。ただ、あまりにも大きくふくらみすぎてしまった夢をしぼませるのはつらいもの。限られた時間を効率よく使うためにも、できるだけ早い段階で資金相談をするのがおすすめです」

- 「自分自身の体験から、子育てと仕事を両立するのは大変なことがわかっているので、働き続けたいという奥様のご相談にはつい力が入ってしまいます」
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月2回、1日3件の資金相談を行っている。相談は無料(要予約)。「中立の機関だからこそ相談していただけることも。ぜひ気軽にお申し込みください」
ナビゲーターfile6
香取玲子さん
- プロフィール
- ファイナンシャルプランナー(CFP®)。大学卒業後、金融機関(地方銀行)に5年間勤務。その後、実家が経営する会社で経理を担当。子育てのため仕事を一時中断、再就職のためにCFPの資格をとり、住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)で約3年間電話相談を行う。趣味はランニングで、フルマラソンのベストは3時間9分。大学生と中学生の二人のお子さんがいる。



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