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Housing Column ハウジングコラム

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第 1 回
動物界の有名建築家ビーバー
 小学2年生の教科書に「ビーバーの大工仕事」というお話が出てくるほど有名なので、ビーバーが「ダムをつくり、川をせきとめ、みごとな家をつくる名人」という事実はみなさんご存じでしょう。  そんなビーバーの家には、私たちの家づくりと同様の大切なポイントがいくつもあります。

ワンルームだけど豪邸なんです!
ビーバーのお宅拝見
 まずは家のまわりから探検です。ビーバーは小川の流れを生活の場にするために、群れの仲間と一緒にダムをつくり、ビーバー・ポンドと呼ばれる池をつくります。これは敵がやってきた時、得意の水泳で自由に逃げる事ができるようにするためと、主食である新鮮な木片を流れのない池の中に貯蔵し、寒い冬でも陸に上がらなくて生きていけるようにするためと言われています。人間がみんなの飲み水を確保するためにダムをつくったり環境を整備するように、ビーバー達も仲間たち全員が生活しやすいようにダムをつくるのです。いわば、みんなが暮らしやすい街づくりの基本。そんなダムの高さは大きいモノで3メートル、長さは600メートルを越えるものも発見されています。
 その池の中や岸辺に、1家族にひとつ、島のようなこんもりとした家を建てます。家づくりはそこに住む各家族自らが担当。基礎になる土台は幅12メートル、壁は厚さ60センチ以上、高さも40~60センチにも及びます。通常出入り口は1つか2つで、水中に設置。水中につくる事によって熊などの外敵が入ってこられないようになっているのです。さらに木の枝で頑丈な屋根をつくり、鷲などの空の天敵に襲われても屋根を壊しているうちに水中に逃げられるようにしています。つまり、防犯住宅としてもしっかりした作りになっているということですね。
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 水中玄関から家に入ると、そこはドーム状のワンルーム。床にはちゃんと乾いた木片を敷き詰めて家族が安らげるベッドにしてあります。ビーバーは一夫一婦制で、いちどに2~4匹の子を春に産みます。だからビーバー一家は大きくしっかりとした家族のための家を建てるのです。そして2年後に子供が巣立つまで、家族揃ってダムや家を直しながら寒い冬を越すのです。

●水辺の名大工ビーバーのテクニック

 ではどうやってこんな凄い家を建てているのでしょうか?
 その秘密は、大工名人と言われるビーバーの体つきにあります。ねずみの仲間であるビーバーには、大工さんの使う「のみ」の様に鋭い大きな前歯が2本あり、常に擦れ合って研がれる為に鋭さを保つことが出来ます。この歯でダムや家づくりの為の木を、えんぴつを削るようにして削り倒します。また前足には鋭いツメのついた指が5本あってモノを掴む事ができます。このツメで食料となる木の皮をはぎ、家の材料となる木材を水辺にもってゆくのです。後ろ足には水掻きがあるので、水辺まで持っていけばこっちのもの。平たいうちわのような尻尾で泳ぎの舵をとりながら、スイスイと木材を運びます。なんとビーバーは木材を運びやすいように陸地から池への細い運河もつくります。
 ダムは泥を使って土手をつくり、水をせき止めるための木を横に並べていきます。枝の隙間や水の流れ出る所にはちゃんと泥や石を押し込み、さらに泥で外側を固めて堂々完成。
 家もやはり前足等で泥を運び、水掻きや平たい尻尾をコテにして固め、その土台に小枝を水面まで積み重ねます。さらに小枝や泥で壁をたて大きな枝で屋根をつくる。でも屋根には泥を詰めず、快適な住まいに不可欠な「通気性」を見事に確保しています。そして最後に玄関をつくり、室内を整えれば完成です。
 まさに、ビーバーの巣作りは“家を建てる”知恵と工夫の集大成。ビーバーの子供達はこれを親子で修繕・維持することによって家づくりを学ぶのだそうです。親から子へ伝える住まいづくり…、これは現代人が忘れかけているポイントかもしれません。
 
●名人の中には迷人もいる?

 人間も脱帽するほどの家造りの天才・知的な動物といわれるビーバー。ところが…、1匹1匹に個性があって、日曜大工が苦手なビーバーもいるそうなんです。集中力が続かず、木を削る途中で諦めて呆然としたり、床下浸水で引っ越しを余儀なくされたり…etc.まぁ、そんなユニークな所もちょっと人間に似ていて憎めない所ですね。
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